【新スペース紹介】 TABULAE | 鳩の街通り商店街の新しいスペース

鳩の街通り商店街に新しいスペースTABULAEがオープンしています。こすみ図書のあった元お茶屋さんにできたこの場所は実験的な展示やイベントが行われていくとのこと。2016年6月のオープンから、2回ほどイベントが行われてきました。

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第1回は「ピンク・ジェリー・ビーンズ」という演劇パフォーマンス。TABULAEの運営者でもある川原卓也さんとアーティストの関真奈美さんによるもので、4日間7回公演が行われました。「演じる」ということや「痕跡」ということについて、あとは「視点」について深く考えさせられるパフォーマンスでした。

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第2回は「ポリ画報vol.4 「Fools rush in where angels fear to tread. (しらないくせして)」というインスタレーション展示。原牧生、辻可愛、外島貴幸、佐々木つばさという4名のメンバーで活動されているポリ画報さんは意味の成り立ちについて考察を続けています。今回はTABULAE全体を使って様々な文章や物体が配置されているもので、無意味でもありますしいかようにも意味を構築できますし、そういう意味で意味にあふれた展示でした。

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鳩の街通り商店街にかなり実験的なスペースができたのは、刺激的でこれからが楽しみですね。

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TABULAE
http://5484tabulae.tumblr.com/

〒131−0033
東京都墨田区向島5-48-4
東武スカイツリーライン/東武亀戸線 曳舟駅西口から徒歩10分
京成電鉄押上線 京成曳舟駅出入口3から徒歩15分

墨田区向島、鳩の街通り商店街の端にあるアトリエ/スペース
tabulaeは、ラテン語で、板や平面を意味するtabulaの複数形。tabulaはtableauやtable、tabletなどの語源となっている言葉である。
運営者である川原のアトリエとして使用するほか、展示や勉強会、演劇やパフォーマンスイベントなども行なう。

【レポート】JohnYellow | percentage/personification at float

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John Yellowの展示を見るのは3回めだったかと思います。今回はキャンパスのサイズが同じものが丁寧に並んでいるひと部屋と、多分少しサイズが大きめの(でも形状は同じ正方形)キャンパスに描かれた作品が置かれたひと部屋という二部構成。floatのf/galleryは基本的には1部屋だけなのですが、今回のJohn Yellowの展示に際してひと部屋急遽つくられた様です。

図師さんの企画です。図師さんの企画は毎回、どっしりとしたテキストが用意されています。今回も同様に、John Yellowの描き方の指摘やそのコミュニケーションの中で感じたこと、中平卓馬との共通点の指摘など。あの紙のまばらなサイズは、書いた後に、まるで活版を並べるかのようにパラグラフを並べ替えたのでしょうか。

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John Yellowがこれからどう描いていくのか気になります。

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JohnYellow solo exhibition
PERCENTAGE/PERSONIFICATION

企画:図師雅人

会期
2016年8/1(月)-7(日)
13.14 20.21 27.28(土日)
13:00-19:00
(8/7以降は土日のみのオープンとなります。)

会場
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〒131-0044 東京都墨田区文花2-6-3 1F
東武亀戸線 小村井駅より徒歩3分
とうきょうスカイツリーライン 押上駅より徒歩20分
staff@f-l-o-a-t.info
http://f-l-o-a-t.info/
http://www.facebook.com/float.info

【レポート】竹下昇平・新井五差路「すべて眺めのいい、」| spiid

京島に新しくできたスペースspiidでの最初の展示。カタコンベという中野にあるシェアスタジオでの展示にちらほら名前を見たりして気になっていた新井さんが墨田区で展示をされるということで向かいました。

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写真と絵画の二人展。植栽の多い風景ばかりだからつい「撮影は墨田区ですか?」と聞いてしまったのですが、実は中野区がほとんどとのこと。視点が、気になる点が、風景の読み解き方が似ていると、あまり場所は関係ないのかもしれません。(とはいえ、微妙な違いは見つけられるかもしれませんが)

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竹下さんは、アイフォンで撮影した風景をアイフォンの画面を見ながら描いています。新井さんは気になった風景を写真におさめた後、それをじっくりと見つめながら文章をしたためてらっしゃいます。

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「眺めのいい」と言えば聞こえがよくて気持ちがいいけれどもそこにはある一定の距離がどうしようもなく存在しているんですが。お二人はその距離を保ちつつもそれぞれの仕方で埋めようとしているかに見えます。いや、埋めようとしているように見えるけど距離を置こうとしているのかもしれないですね。

風景を「いい眺めだ」と感じた時にある風景と自分との距離。まちの小さな風景にも同じ距離があります。距離を埋めながら距離をとる。そんな展示でした。

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竹下昇平・新井五差路 二人展
「すべて眺めのいい、」
8月1日(月)~7日(日)12時~21時
場所:spiid(東京都墨田区京島3-30-6)
https://www.facebook.com/events/1219765638034255/

【新スペース紹介】 spiid | 京島にできたアトリエ/ギャラリー

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墨田区京島に新しいアートスポット「spiid」がオープンしました。展示企画などをされる 青木 彬 (Akira Aoki)さん、アーティストの 奥村 直樹 (Naoki Okumura)さんお二人が主催。住みながら、アトリエや展示スペースとして運営されていくとのこと。
 
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セルフリノベーションでつくられた床板や抜けた天井。ロフトにあがる階段や玄関部分にあるカウンター。過程なのか未完成なのか、完成の基準に対するカウンターなのか、どう考えればいいか迷います。とにかく久しぶりに衝撃を受けたスペースでした。
 
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夏に向けて展示も企画/予定をしているとのこと。京島の路地にぽつりと存在するspiidのこれからに注目です。
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spiid
墨田区京島3-30-6

【レポート&新スペース紹介】妄想自転車部カフェ&となり製作所

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ここ数年、かき氷といえば自転車が当たり前になってしまい、量販店などでプラスチックでつくられた自動かき氷器を見るたびに違和感を感じてしまいます。どちらかといえば、自転車でかき氷をつくることの方が不思議なはずなのに。逆転してますよね。まあ、楽しいからいいです。

今年もかき氷自転車の季節がやってきました。2016年最初のかき氷自転車は、最近話題のやひろ食堂…の隣にある「となり製作所」で稼働。自転車部の「妄想自転車部カフェ」という定番イベントのいちコンテンツです。自転車部は自転車に乗る部活動ではなく、自転車をつくる家庭科系部活動です。自転車を愛してやまない大人たちが「こんな自転車あったらいいのに」という妄想を現実のものとしてしまう、夢のような部活動です。過去に現実にした妄想は「かき氷自転車」と「珈琲ミル自転車」。珈琲ミル自転車はver1とver2を作っているので合計で3種類の自転車を作っています。この夏最初のイベント「妄想自転車部カフェ」では、かき氷自転車と珈琲ミル自転車(ver2)が登場しました。

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自転車部としてはですね、様々な自転車を体験してもらうのも目的なんですが、オリジナル自転車の妄想をしてもらうことも大事な目的でした。妄想を描いてくれたら100円引き、だなんて謳い文句でふらりと訪れた人を巻き込みます。となり製作所は水戸街道という大きな通りに面しており、かつ近所にはやひろ食堂という最近話題の食堂、キラキラ橘商店街という観光客にも地元にも愛される人気商店街があるため想像していた以上の人がイベント会場のとなり製作所前を通っては「何だ?何をやっているんだ?」と言わんばかりの表情で立ち止まります。

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といってもお客さんの多くは、自転車部の知り合いや近所も近所、裏手にお住まいのご老人くらいです。それでも写真から伝わるような賑わいはず〜っと続いておりましたよ。賑わいアピールではないです、事実です。最近高知に移住した自転車部部長の土谷さんが久しぶりに東京にいらっしゃったということもあり、土谷さんを慕って様々な方がいらっしゃいました。完全手作りラーメンを営まれている方、靴職人、アートマネジメント関係の方々などなど。それぞれが昔話や近況話に花を咲かせながら、本格的な製麺自転車など妄想を描いてくださいました。

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美術家のお手伝いから帰国した自転車部メンバー二人が空港からそのまま駆けつけてからまた会場は大盛り上がり。うるさいほどに妄想を膨らませて絵巻物に筆をはしらせます。あっという間にイベント終了の時間となりました。ご来場いただいた皆さま、ありがとうございました。

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さて、今回はどんな自転車のアイデアが生まれたのでしょうか。車輪がまわるとLEDで般若心経が浮かび上がる「供養自転車」、ブランコをこぐと走る「ブランコ自転車」、全身象牙でつくられた「象牙自転車」、動物の角を模した自転車、豚の丸焼きができる自転車、などなど。覚えているだけ書き出してみました。こんなの普段だったら思いもつかないような自転車アイデアですよね。

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実際にこれらの中から現実のものとなる自転車はあるのでしょうか。乞うご期待!…だなんて煽ってもいつできるかわからない、ゆるい家庭科系自転車部です。まあ皆さまのんびりとお待ち下さい。もしかしたら忘れたころに新しい自転車のお披露目をするかもしれません。

(自転車部 ヨネザワエリカ)

 

【レポート】アフガンボックスカメラを体験するワークショップに参加してきました

いかにしてレンズを通った光が図像を結ぶのか、写真ができあがるのか、その過程を知ることができ、さらに手作りの写真を楽しむことができるワークショップに先日参加してまいりましたのでご紹介します。

いい天気、撮影日和でよかった

これが今回のワークショップで使ったカメラです。この箱がカメラです。木製のこの箱で、撮影から現像、プリント全てを行うことができます。

アフガニスタンに起源のあるこのアフガンボックスカメラは、政情の変化など様々な外的要因から発展/衰退しました。今では実際に使われることはほとんどなく、写真屋であることを示す看板などに使われているとか。

中東における写真文化を語る重要な歴史であるこのアフガンボックスカメラを、調査研究しアーカイブしているプロジェクトがあります。オーストラリアのアーティストLukas Birkとアイルランドの人類学者Sean Foleyがはじめたこのプロジェクトはネット上にかなり豊富な情報を蓄積しています。このアフガンボックスカメラに触れたBackyard Projectのメンバーが、今回のワークショップを企画しました。

写真のワークショップでの写真が逆光で見えないっていうね・・・ 

ワークショップはAfgan Box Camera Projectの紹介、アフガニスタン政情変化の話、この箱がどうして撮影/現像/プリントまでできるのかの機構の話、など丁寧なレクチャーから始まります。見方によっては不恰好で大きくて大げさなデザインが、実は撮影に必要な最低限のレベルにまで洗練されていたんだと知ることができました。(そう考えると、コンパクトカメラに使われている技術がどれだけ精巧なのか、「写るんです」が実現していることがどれだけ奇跡的なのか…)

カメラオブスキュラから始まる写真の歴史の話も!

さて、撮影方法をプロジェクターで学んだあと、隅田公園で撮影です。講師のお二人が実際に撮影して見せます。ピントを合わせて、印画紙を置いて、撮影して、手をつっこんで現像液につけて、覗き穴から様子を伺って定着液につけて、まずネガができあがります。次に、ネガを箱の前にセットして撮影。ピントを合わせて~(以下、上記と同じなので省略)さあ完成!

影になってるけど上にあるのがネガ、下にあるのがポジ

作業工程が多いし、手探りで薬液につけるなど技術も必要そう。私にできるかしら。と不安になってしまいましたが、結果から申し上げるとビギナーズラックってやつ、なんとか綺麗に撮影ができました。

撮影した写真をこうやってぶらさげるとオシャレで可愛い

この日の隅田公園はゴールデンウィークということもあって、老若男女国籍様々な人がのんびりと過ごされていました。池のほとりで水遊びをする子ども。ベンチに座って昼寝をするおっちゃん。タバコを吸って時間をつぶすおっちゃん。カメラを携えて神社に興奮する旅行者。結婚式用の撮影を行う新婚さん。皆、大掛かりで見慣れないアフガンボックスカメラが気になってちらちらと目をやります。

ノルウェーの写真家さんはかなり興味深そうに見てくれました

話しかけてきた人には説明。子どもにはボックスの中を見せ、ノリのいいおっちゃん(英語が上手な方で、途中話しかけてきたイスラエル人の旅行者とも気軽に話をしていました。後々わかったのですが、技術者の方で、ヨーロッパによく仕事で行っていたとのこと。車のキーをくるくるさせながら去っていった後姿が忘れられません。最初はのんびりタバコを吸っているだけのおっちゃんにしか見えなかった。。。)やノルウェーの写真家さん(鶯谷のゲストハウスに泊まって、ご自身のプロジェクトのための撮影をされているとか。無作為に様々なイメージを撮影しながら国を転々とし、それらイメージのsimilarityを提示しているそうです。カメラを持っていたから旅行者かなあと思ったら、がっつり滞在制作中でした。)とは一緒に撮影。楽しい時間はあっという間に過ぎ、外での撮影は終了です。

こんなにワイワイ撮影していたら目立ちますよね

今回使ったアフガンボックスカメラは講師のお二人のお手製、いわゆるDIYです。箱の中は完全な暗室でなくてはならないためか、難関に次ぐ難関だったとか。そもそも起源となるアフガニンスタンの人々は完成形、つまり設計図の無いところから作り上げました。彼らがどれほどの知恵を振り絞ってこの箱を完成させようとしたのかを想像すると、人間の知恵の素晴らしさに興奮してしまいます。そして講師のBackyard Projectのお二人がこの箱を完成させようとどれだけ四苦八苦したのか…そして完成したときに喜びを想像すると、自分でも作りたくなってしまいます。

このアフガンボックスカメラを使ったワークショップやその他プロジェクトは今後も様々な展開をしていくとのこと。ぜひ多くの方に参加してもらいたい。「写真」の面白さを体験していただければなあと、結構久しぶりに激推し企画でした。

最後に撮影した集合写真…心霊写真みたい 

撮影した写真を並べて乾かしながら品評会 

モノクロ写真も久しぶりに撮るといいですねえ

【レポート】八広HIGHTIにノルウェーのチューバ奏者の演奏を聞きに行きました。

八広HIGHTIというスペースが京成八広駅から歩いて10〜15分くらいの荒川沿いにあります。川沿いを、「関東大震災時 韓国・朝鮮人殉難者追悼之碑(※)」の横を、産業廃棄物系の工場の横を歩いてしばらく進むとそのスペースが2階にある工場の前に到着します。

10年以上も、いわゆる「オープン」なスペースとは少し違った(というと語弊があるかもしれません。興味を持っている人にとってはオープンな場所です。ふらっと立ち寄ることができる場所ではないという意味)表現の場として長く活動されている八広HIGHTI。1度でも足を踏み入れると忘れられなくなる場所です。その場所に蓄積された表現の欲求の痕跡。痕跡というと終わったもののような言い方ですね。それは違います。そこにある全てのものが何かの表現のきっかけでもあり素材でもあり痕跡でもあるような。そういう場所。そして、そこで行われるイベントもまた忘れられません。

リビングルーム、というか中心のライブスペース

今回は八広HIGHTIのメインメンバーでもある矢代諭史さん神田聡さん(ダブルさとしだ…)のデュオのライブ、そしてノルウェーのチューバ奏者Martin Taxtさんのライブでした。

例えばドラムのカウントから前奏がはじまってAメロBメロ、サビがあって間奏、そしてまたAメロBメロがきて最初のサビとは少し違ったアレンジのサビが続き、Cメロの後に最後のサビ、大盛り上がりで曲が終わる、のようなものが、ライブであり演奏であり曲だ、と思っているとその考えを覆されます。

発泡スチロールがゴムでこすれる楽器 

必死にマックを立てる神田さん

以前、三ノ輪にあるspace dikeでアーティストのbikiさんが「焼き肉をするのも演奏だ(ライブだ、だったかな)」とおっしゃっていたのを聞いたことがあります。だから矢代さんがコンセントをしきりに付け替えたり、電気の通った楽器がキリキリと音をたてたりクシュクシュと音を立てたり光を発したりするのも演奏にあたるでしょう。神田さんがいくつものデスクトップパソコンを立てたり重ねたり吊るしたり落としたりするのも演奏にあたると思います。もちろん音声や画面が周辺の情報を元に作られていったり干渉しあったりする様子もまた演奏です。予想外の、というとありきたりですが、いくつもの音が重なりあって何か物語を想像させるきっかけを作ろうとする、煮え切らない状態のまま演奏が続くデュオの演奏は素晴らしいものでした。

つるす 

立った!マックが立った! 

倒れた!

休憩が入り、Martinさんの演奏が始まります。チューバソロ。どんな音楽を奏でてくれるのだろうかと期待が高まります。

管楽器は演奏者の呼吸がそのまま音になります。サックス、トランペット、フルート、ピッコロ、オーボエやファゴットやクラリネット(は木管かな…)、ホルンやチューバ。これら楽器の音は演奏者の呼吸そのもの、つまりより声に近い音を発します。声の力が楽器を通じて拡張している、というより楽器に憑依した声の力が、管楽器の演奏から感じることができます。

さて、そんな管楽器であるチューバを、Martinさんは、倍音(ホーメイ)で吹きました!!これはやばい。「やばい」なんて抽象的な表現、お恥ずかしいですがもうこれしか言えないです。重ねてお恥ずかしい。

呼吸そのもの、発声そのものが想像の域を越えていたMartinさんのチューバ演奏は、今まで聞いた中でも最高のものでした。呼吸というよりも空気の流れに近い音を出す奏法、音階やチューバ的な音そのものを放棄して呼吸がチューバの太く長い管を通る音そのものを聞かせる奏法、チューバのベルを観客に向けて空気の圧をそのまま出す奏法など、初めての体験ばかり。音が空気の振動だというならその振動に体全体が揺らされ魅了されてしまいました。あっという間に終わったライブ。写真を撮るのを忘れるくらい。もっと聞いていたいと思う反面、長い間聞いてしまうと別の世界に心が閉じ込められてしまうんじゃないかと思うほどに力のある演奏でした。

演奏が終わって、ふるまわれた朝掘りの筍ご飯を食べて歓談。こういった八広HIGHTIのような表現の場が、これからどうなっていくのか楽しみです。

矢代さんが今回使った楽器たち

※ 大正12年の関東大震災時に下町一帯で殺害された韓国・朝鮮人を追悼するため建てられたという慰霊碑

【新スペース紹介】「仮面屋おもて」がキラキラ橘商店街にオープン

京島のキラキラ橘商店街は「墨東まち見世」にとって縁の深い商店街です。初年度から様々な企画でお世話になっており、2012年度ではインフォメーションセンターとしての事務局スペースを構えさせていただきました。(初年度、その場所では岸井大輔さんのプロジェクトが行われ、商店街では大巻伸嗣さんの展示も行われました。)現在、そのインフォメーションセンターとして借りていた場所はブティックが入店しています。

さて、キラキラ橘商店街は毎週土曜日に「キューピッドガールズ」によるパフォーマンスが行われたり、日曜朝には朝市、日本全国の中学生が課外授業として訪れるなど、商店街を中心とした地域の魅力発信がとても盛んです。そんな商店街に、最近なにやら不思議な店構えの店舗が入店しました。

既に4月28日オープンしておりますが、その数日前、関係者への内覧会におじゃましましたのでその写真をご紹介します。まずはずらりと見てください。

ところ狭しと仮面の並ぶ1階スペース

海外の作家さんの仮面も並んでいました

 ひ!一つ目!

 通りの向こう側からも見えるようになっていますね

このお店は「仮面屋おもて」という「仮面」のお店です。揃えているのは、日本国内外を問わず様々な仮面作家さんの作品です。内覧会は夜に行われました。商店街を通り過ぎる人は帰宅途中、もしくはこれから飲みにでも出かける人でしょうか。色々な背景でその前を通るほぼ全ての人が足を止めてその店を眺めていました。無理もありません。見たこともない不思議で美しく面白く想像力をかきたてる仮面が展示されているのですから。

何屋さんか一目瞭然、でも何をするのか入ってみないとわからない

仮面の使われるシチュエーションは私たちが想像している以上にありました。例えばミュージックビデオの中の演出としてよく使われていますよね。その他、ファッションショーの一部として、映画、演劇の道具として。様々な場面で仮面は使われていることに気付きます。店主の大川原さんは、こうした仮面の需要に対してこたえられる仮面作家さんの紹介を行っているそう。つまり仮面のことならなんでもござれ、彼に情報が集約しているんですね。

これからは販売だけではなく二階スペースでのワークショップなど、様々な事業展開も考えているそうです。演劇では仮面を意味する「ペルソナ」は、ただ衣装を着たり仮面を被るという意味だけでなく、何か別の人格(だけでなくその人がもつ環境や歴史的背景も?)を憑依させることを意味するとか。お祭りの縁日を賑やかすお面だって、ただお面を被って楽しかった‥だけでなく仮面ライダーやミンキーモモになりきった自分を思い出します。そういえば、お面がテーブルにポツンと置いてあると、勝手に動き出すんじゃないかと怖かったのも思い出しました。仮面を被って霊的な存在に近づこうとする宗教的な儀式や、神をその土地の権力者が演じる能、仮面舞踏会、などなど仮面をきっかけに想像できる世界は無限にあることに気付きます。

2階スペースは案外広く、色々できそうな予感がします

そんな仮面のお店が墨田区の商店街にある。さあこれから何が起こるのでしょうか。楽しみしかありません。

カウンターには仮面に関する書籍も

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仮面屋おもて

〒131-0046 墨田区京島3-20-5

URL:kamenyaomote.com

Twitter: maskshopOmote

営業時間:12:00~19:00(ご連絡いただければ延長営業いたします)

【レポート】 ハトウィン写真展

鳩の街通り商店街あをば荘というオルタナティブスペースが企画した展示が行われました。商店街で10月に行われたイベントの報告と商店街アーカイブプロジェクトのキックオフを兼ねたとても大事な展示でした。専門の知識/経験を携えた人に依頼する必要があり、「複数の企画者が美術や演劇、農業などそれぞれの関心に基づき、気軽に企画・発表を行なってい」るあをば荘とならばやりたいことができるんじゃないか、という期待から商店街があをば荘に依頼し、実現した企画です。その期待を大幅に上回る素晴らしい展示になりました。

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依頼から展示まで30日程度という、びっくりするくらいに短い準備期間でしたが…写真の研究をしていた美術館の学芸員、美術コーディネートしているアーティスト、各種展示の現場を経験している現在大学院生、という最強の布陣であっという間に展示のコンセプト立案からプレゼン、準備から実施まで駆け抜けました。

会場は2つ。

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1つ目の会場は入り口近くの空き店舗です。受付では展示の趣旨を説明したり、フォトの街通り商店街として過去の写真を集めていることを伝えます。プロジェクターの画像がぼんやりと映っている白い幕をくぐって奥に進むと、第2回ハトウィンのイベント写真と古い鳩の街の写真が展示されています。

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2つ目の会場は飲食店2階にある元住居を活用したスペース。ハトウィン写真館の写真と鳩の街通り商店街の過去の写真をいくつかを展示していました。普段は入ることができない場所を活かしたインスタレーションはさすが。玄関をあけて階段をあがると、鳩の街通り商店街の始まりから現在までの出来事が年代とともに窓や壁に書き出されていることに気付きます。そして展示されている写真は数ヶ月前の過去、数年前の過去、数十年前の過去。様々な過去が整理/混在、つまり商店街の「過去」と出会うわけです。鳩の街はその長い歴史のせいか、特定の時代のイメージばかりを持たれがちです。しかしそれ以外にも様々な(生々しい)過去があるのだと気付かされます。階段をおりて扉をあけようとすると出会うテキストににやりとしてしまいます。

展示にあたって鳩の街入り口にあるおそば屋さん玉屋さんや、立花美容室の松橋さん、花よしの内田さん、鳩組の林さん他たくさんの方に資料ご提供をいただきました。それぞれの持つ鳩の街の過去は違っていて、何だろう、やはりレトロというわかりやすい一言ではくくれません。複雑という言葉は適していないんですよね。絡まっているのではなくて、紙が何枚も重なっているようなある意味シンプルな構造。ただ今回垣間見た一部の過去からわかるのは、商店街のアーカイブは一筋縄ではいかないということです。

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全てをアーカイブすることはできません。ただ集められたいくつかの過去から、ぼんやりと全体の豊かさを想像することはできます。同時にこれから商店街という場所が持つ/生みだすであろう風景や機能といった未来を想像することだって可能です。何か前に向かう原動力/エネルギーの種としてのアーカイブが動きだすのではないか。そう思わせてくれる展示でした。

あをば荘の皆さま、本当にありがとうございました!!

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ハトウィン写真展:ある日の鳩の街、わたしとオバケ

日時:
2015年12月19日(土)、20日(土)
11:00〜日没まで

場所:
鳩の街通り商店街
旧たじま倉庫/墨田区向島5-50-11
天ぷらハナヨシ2階/墨田区東向島1-24-19 2階

主催:
鳩の街通り商店街振興組合
http://hatonomachi-doori.com/
http://blog.livedoor.jp/hato2618/
https://www.facebook.com/hatonomachi

企画:
あをば荘

【レポート】 墨田区某所で流し素麺が行われました

8月頭に墨田区のとある場所で行われた流し素麺についての話をします。少し間が空いてしまいましたが、鮮明に記憶しています。

実は昨年も同じ場所で流し素麺が行われました。同じような仕組みや仕掛けを今年も使っていたのですが、素麺を流す部分(レール?)が昨年より少し長くなり直線ではなく曲線になったのが違っている点でしょうか。

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諸事情により詳細にわたってお伝えすることができないのが残念です。屋外で行われたこの流し素麺は、会場となった個人宅の住民の友人知人だけでなく、近所の子どもたちも参加し大賑わいとなりました。

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大人があれやこれやと頭をひねりながら夜な夜な集まり技を持ち寄りつくる流し素麺。ちょっと盛り上がりすぎた為か来年開催するかどうか不明ですが。もし開催されることがありましたら、墨田区にお住まいのご近所の皆さま。ぜひチェックし、参加してみてはいかがでしょう。

私も来年はもうちょっと小さなサイズのこんにゃくを買って流そうと思っています。